Cashew books

本を貪るのは好物のカシューナッツを食べるのに似ている

遠野の産直にて

2週間ぶりの休み。職場でお世話になっているT庁の方(仮にT氏とする)をお誘いし、遠野までドライブする。あいにく大雪の日で、恐るおそる凍結した路面を走る。T氏は窓から車を眺めながら、「このあたりは皆スタッドレスですね、都会ではスタッドレスなんて…

お城山クラフトフェア@横手

すっかり忘れていたのですが、10月初めに横手のクラフトフェアに行ってきました。 クラフト好きの知人から誘いをうけて行ってきたのですが、恥ずかしながらこういうイベントが毎年行われているとは知りませんでした。2010年から毎年開催されているらしく、な…

海沿いの定食屋のかつ丼

海沿いに、ぽつんと建っている年季の入った建物がある。1階は畜産会社の事務所になっていて、2階が定食屋である。店内に入ると、先客はいなかった。ランチはかつ丼定食かローストビーフ定食の2種類あり、知人がかつ丼を頼んだので私もあやかった。 700円…

伊藤整『日本文壇史16―大逆事件前後』

久しぶりに1日丸ごと休みだったので、スコーンを作ってみたりした。近くに住んでいる従妹の家に行く用事があったので、その従妹に差し入れすることに。従妹は高校で教鞭を執っているのだけれど、20代後半の女性の部屋とは思えないほどメカメカしている。何…

樋口毅宏『民宿雪国』

何でもいいのでできるだけブログを更新したいと考えているものの、それなりに多忙で趣味に没頭できる時間もなく、話題に乏しいのが現実である。 昨日も一日仕事していたが、殊に日曜日の今日は忙しかった。早朝からいろいろイベントがあって出勤しなければな…

月の輪@紫波

肌寒くなってきたのに、なぜか季節外れのジェラートを食べることに。酒粕×クリームチーズが半々ずつ、しかも伝統ある酒造が作った商品とあってかなり濃厚。残念ながら、寒すぎたのもあって最後まで食べきることができなかった。 おもえば、今夏は全くアイス…

Backstube Zopf@松戸

ハード系のパンとの出逢いは、小学生の頃だった。東京の親戚が買ってきたバゲットをトーストしてバターを塗って食べたところ、余りの美味しさに衝撃を受けた。やや焦げめのクラスト、もっちりしっとりとして弾力のあるクラム、鼻から抜けるバターの芳醇な香…

中勘助『蜜蜂・余生』

休日にビアガーデンで頼んだ、白身魚フライ付きのカレー。カレーと白身魚のフライの組み合わせは初。 白身魚にスプーンを入れると衣はサクッとして、身はふっくらとして柔らかく、ほんのりと甘味も感じる。肉よりも上品で、海の香りも広がるので、個人的に肉…

薩摩芋餅、立食いそば

職場の近くに、若い女性が切盛りしている小さなカフェがある。珈琲などの飲み物やロコモコなどのランチだけでなく、なぜかお餅や雑煮にも力を入れている。 新メニューに薩摩芋のお餅というのがあったので、試しに注文してみる。驚いたのは、たれがしょうゆ味…

河久弥恵子『コンクリートと高さと人達』

9月末ですが、残暑ですね。1か月前に逆戻りしたかのようです。喫茶店のテラスの噴水が涼しげだったので、撮ってみました。 *** 最近読んだ本のなかで感銘を受けたのが、河久弥恵子『コンクリートと高さと人達』(深夜叢書社、1973年)。四十余年も前と…

飛島のいか塩辛

塩辛い、というのが飛島の塩辛を初めて食した時の第一印象。あまりの塩辛さに、酸味のある梅干を食べた時のように口が窄んでしまった。何だこれは、世の中にこんなに塩辛い食べ物が存在するのか、という驚きで呆然とし、箸が進まなかった。 ある日、絹ごし豆…

村田沙耶香『コンビニ人間』

久しぶりに、神保町のミロンガ・ヌオーバを訪ねた。学生の頃、神保町でバイトしていたが、甘い蜜に引寄せられるように、ミロンガの入口扉をよく開けた。学生の身分にしては敷居が高かったが、重厚な扉を開けた先にひろがる、タンゴの流れる店内の仄暗い雰囲…

橋野食堂@釜石

どこまでも素朴なラーメンである、――釜石ラーメンを食べるとそのように感じさせられる。 「釜石ラーメン」は、透き通ったスープと極細縮れ麺が特徴といわれる。最近は、カップ麺化されるなど商業的な動きも広まっているが、東北地方の人々がイメージする「中…

煮干しの楽観@立川

山梨滞在の帰りに、ホリデー快速富士山号に乗車した。土休日のみ運行されており、河口湖駅から新宿駅までを乗換えなしで移動できるので非常に便利。今回、河口湖駅から乗車し、本来は新宿で降りるべきだったが、あえて立川で降りた。約2年ぶりに、楽観(青…

蓮實重彦『伯爵夫人』

図書館からの借用なので、一切身銭を切っておらず恐縮である。本作『伯爵夫人』は、「陥没地帯」「オペラ・オペラシオネル」に次ぐ3作目の小説である。「オペラ・オペラシオネル」が1994年12月に刊行されたことを考えると、概ね22年もの歳月を隔てたことに…

安田浩一『ヘイトスピーチ 「愛国者たちの憎悪と暴力」』

本日は、東京都知事選挙の投開票日である。東京都民でない私に選挙権はなく門外漢であるが、全候補者21人の公約に一通り目を通した上で、選挙活動の様子を映像等で追った。(だが、どのように具体的に施策を展開し、都政を変えていくのかを提示している候補…

餃子の湯気

――餃子とビール。この組み合わせで晩酌をすることが、休日の愉しみになっている。 夕方、贔屓にしている店に餃子を取りに伺うと、既に餃子を袋に包んで待っていてくれた。焼きたてで熱いから火傷しないでね、と店主が丁寧に声掛けしてくれる。ビニール袋を持…