Cashew books

本を貪るのは好物のカシューナッツを食べるのに似ている

大人のクロワッサンダマンド

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 足繁く通っているベーカリーがある。パンだけでなく、ふだん見ることのない世界各地の珍しいオーガニック食品を多々取り扱っており、好奇心を満たしてくれる。

 いつも決まって購入するのが、クロワッサンダマンド。最初に食べた時、強烈なラム酒の香りに魅せられ、すっかり虜になった。このラム酒の芳香にバターの風味が相俟って、馥郁たる香りが鼻に抜けていく。この香りが何ともいえないくらい素晴らしく、ずっと浸っていたい。子どもが食べたら酔ってしまうのではないかと思うくらい、かなりの洋酒が効いている。

 クラストはこんがりと焦げていて、噛むとサクッと粉々に砕ける。内側も香ばしくサクッとしていて、バターの風味が効いている。そして、底にあるアーモンドペーストがしっとりとしていて、濃厚。豆腐や菜種油も使われているらしい、このしっとりとしたペーストは噛めばかむほどパンと一体化し、味覚の奥行きを拡げてくれる。味だけでなく、サクッとして香ばしい生地がねっとりとしたアーモンドペーストと絡み合うあたりの食感の面白さもあり、新しい快感の扉を開いたかのようだ。

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 5月25日の深夜、「加計学園獣医学部新設問題についての前川前文科次官による会見(全文文字起こし)」を公開した。5/25の夜11時過ぎに仕事から帰宅し、ニュースで報道されていることを知り、急いで映像を確認して文字起こししたもの。

 なぜ掲載したかというと、マスメディアの報道では一部抜粋となってしまうが、そうではなくて会見の全文を一字一句正しく把握しておくことが必要と思われたため。映像だと一定の時間を費やさなければならないが、文字だと各々のペースでさらっと流し読みできるという利便性もある。当初、公開するつもりは全くなく、あくまでも個人的な関心から作成したが、需要があればということで公開した。

  文字起こしに際して官公庁的表記法に準じたが、これは単に仕事上慣れているだけの話である。どうでもいいことだが、官公庁の世界では、名詞か動詞かによって漢字とひらがな、送り仮名を使い分けなければいけないとか(たとえば、「〇〇を頂く/〇〇していただく」「〇〇の受取り/〇〇を受け取る」とか)、接続詞を平仮名で書くとか、主語の後に読点をつくとか、数字の全角半角問題とか、そういった細かいルールがいろいろある。出版社的、あるいは新聞社的な校閲基準を欲している向きには期待に沿うものでなかったかもしれない。